PDF公開前の自己点検手順
公開・提出の前に、黒塗りが本当に効いているかを確認します。 1 と 2 は道具なしでできます。3 は 1・2 では見つからない残留を対象にします。
コピペテスト
所要 30秒PDF を開き、黒塗り部分を含む範囲をドラッグして選択し、コピーします。 メモ帳など書式のないエディタに貼り付けてください。
出た場合 隠したはずの文字が出てきたら、その PDF は公開できません。
出ない場合 何も出てこなければ、この項目は通過です。
黒塗り部分だけを正確に選択するのは難しいので、そのページ全体を選択(Ctrl+A)して 貼り付ける方が確実です。
全文検索テスト
所要 30秒PDF ビューアの検索機能(Ctrl+F)で、隠したはずの氏名や番号を検索します。
出た場合 ヒットしたら、文字データが残っています。画面に見えていなくても検索には掛かります。
出ない場合 ヒットしなければ、この項目は通過です。
検索対象の語をそもそも知らない立場の人が確認する場合、この方法は使えません。 その場合は 1 と 3 で確認してください。
残留データの確認
所要 1分1 と 2 を通過しても安全とは限りません。次の 2 つは、通常の操作では見つかりません。
削除前の原本がファイル内に残る
墨消しツールで正しく処理しても、保存の方法によっては処理前の内容が ファイル内に丸ごと残ります。どのページからも参照されない状態で残るため、 表示にもテキスト抽出にも現れず、コピペテストも全文検索テストも通過してしまいます。
メタデータに情報が残る
本文とは別に、作成者名、元のファイル名、元ファイルの保存パスなどが 記録されていることがあります。本文をいくら墨消ししても、こちらは消えません。
この 2 つを含めて確認するには、墨消しチェッカーが使えます。ファイルはブラウザ内だけで処理され、サーバーには送信されません。
正しい隠し方
確実な順に並べます。
- A
公開してよい情報だけで作り直す
元データに黒を塗るのではなく、氏名や連絡先の列を削除した別ファイルとして作成し直します。隠す対象が最初から存在しないため、最も確実です。
- B
墨消し(Redaction)機能を使う
黒い四角を重ねるのではなく、下にある文字データごと削除する機能です。Adobe Acrobat の「墨消し」や、当サイトの墨消しツールがこれにあたります。処理後は必ず再確認してください。
- C
印刷してスキャンし直す
文字データは失われるため確実ですが、ファイルが大きくなり、検索性とアクセシビリティが失われます。またスキャン前のファイルを誤って送ってしまう事故も報告されています。
よくある誤解
- Q. 黒い四角で完全に覆えば見えないのでは?
- 見えないのは画面上だけです。文字データは図形の下に残っており、コピーや検索で取り出せます。
- Q. ハイライトや塗りつぶしの注釈を使えば?
- 注釈も図形の一種です。注釈を削除すれば下の文字が現れます。
- Q. スクリーンショットを撮って PDF にすれば安全では?
- 文字データは消えるため、その点では安全です。ただし画像内の文字は OCR で読み取れる場合があります。解像度が高いほど読み取りやすくなります。
- Q. 一度墨消しツールを通したから大丈夫では?
- 保存の方法によっては処理前の内容がファイル内に残ります。処理したことと、消えたことは別です。処理後の確認まで含めて手順にしてください。